ねぇ、君はどっちに憧れたのかな。神才は俯いた王に語りかける。照りつける太陽かな。それとも、照らし出すお月様かな。答えることのない王。この世界はね、君が愛するに値しないと思うんだ。それにさ、君に流れる血は、人間だけじゃないよね。
戦争なんてどうでもいい。古神殿に残った竜界の姫。私は真実を知りたい。向かったのは竜道閣。幾重にも連なった綴られし間を越え、辿り着いたのは最後の頁。やっぱり、ここに辿り着く資格を持っていたのは、あなただったんですね。聞こえた声。だから私は、成すべきことを。そして、紫陽将カナンは生まれた。